見える化 全般⑰ よい図解資料のポイント diagram data

図解資料とは5S 見える化 コンサルティング

以前のブログで、次の図を示しましたが、個別資料としての「図解資料」の説明をここで行います。

見える化ボードにはる資料は、文書ではなく、図解資料です。読まなくても見れば直感的、瞬間的にわかる内容をもった資料です。そのため表現の工夫が必要です。

図解資料  マサキ経営 5Sコンサルティング 見える化コンサルティング 見える化 全般

その一つが以前お話ししたデザインパターンであり、もう一つはここでご説明するグラフです。

グラフは、次の4つが代表的なもので、これでほぼまにあいます。

グラフ マサキ経営 5Sコンサルティング 見える化コンサルティング 見える化 全般

下の写真は、工場の「在庫削減プロジェクト」を支援したとき、メンバーが作成した折れ線グラフです。仕掛品在庫高と材料在庫高の推移を毎週プロットして推移を示し、半年後の目標在庫高が赤線で記入してあり、このクリアを目指します。

月2回関係者が集まって、このグラフを見ながら、対策を協議した結果、みごと全部署が目標を達成しました。グラフという見える化のパワーを思い知りました。

折れ線グラフによる週別在庫高推移グラフ マサキ経営 5Sコンサルティング 見える化コンサルティング 見える化 全般

図解資料作成上のポイント5S 見える化 コンサルティング

ではこれらの図解資料を作成する上でのポイントを、細かいところまで学びましょう。まさに「神は細部に宿る」(God is in the detail)ですから。

図解資料のできばえを、評価できる「図解資料評価表」(以下)を用いて、細かいポイントまでおさえましょう。

図解資料評価表 マサキ経営 5Sコンサルティング 見える化コンサルティング 見える化 全般

①大きさ:A3かA4

 

②表題:適切な表現で、字も十分大きい

 

③目的:最初に記入してある

 

④作成者・作成日:欄があり、記入している(必要に応じて確認者・承認者も)

 

⑤構成・流れ・デザイン:わかりやすい

 

⑥図、表、写真、絵を用い、わかりやすく表現されている

 

⑦色:数・使い方が適切でわかりやすい

 

⑧文章:最小限におさえ、簡潔で箇条書き

 

⑨問題点・原因:うきぼりになっていて、それが「問題対策表」などにつながっている

 

⑩関連情報:モレなくわかる(データ収集対象・期間・条件、協力者、特記事項など)

指導したなかで感じた注意点をいかにまとめました。

①大きさ:A4ヘの統一はかなり進んできましが、A3はもっと活用されてもよい。A4何枚かに分けてかくよりも、A31枚にまとめた方が見やすい。

 

②表題がない文書がまだ結構あります。それだけで図解資料失格です。

 

③目的をまず最初に記入します。これが習慣化したらしめたものです。たとえば在庫削減グラフの目的「不要な在庫を削減して利益の向上を図るため」と書けば、「在庫=罪庫であり、利益をムダ食いしている、早くなんとかしなくては」という行動の起爆剤ともなるのです。

 

④作成者・作成日の記述がない文書が多すぎます。これもたまに来るコンサルタントが口をすっぱく言ってもらちがあきません。管理者が日常的に言い続ければ、どんな横着者でも100回目くらいであきらめてくれます。企業文化にしましょう。

 

⑧文章を箇条書きにする習慣も大切です。だらだらした文章を読まされる方はたまったものではありません。お互いの時間を節約しましょう。

 

⑨見える化ボードには必ず「問題対策表」をはります。見える化してうきぼりになった問題点や課題の展開先として。

 

⑩データには必ず収集条件を記入します。「〇〇工程で、6月1日から30日の夜勤時間帯で収集」などです。これがないと判断を誤ります。

いかがでしょうか。このような小さなよい習慣の上に、見える化が花開くのです。