生命の質QOLを高めて生き残れ⑦ 自分の命は自分で守れ

食事療法の重要性

前項で、「あれも食べてはダメ、これもダメ」と言い続けたので、何を食べていいかわからなくなってしまったのではないでしょうか?

もちろんがんの心配のない人は、何を食べようと自由ですが(本当は自由ではまったくありません。QOLを高めていきたいのであれば)、いったんがんになってしまった人は、食事療法の厳しい掟に従う必要があるということです。

川竹氏の食事療法

この掟は、川竹文夫氏(1946年生まれ。1990年発病した腎臓がんを克服し、NPO法人「ガンの患者学研究所」代表となる)のものが最高・最良だと思います。それはつぎのようなシンプルなものです。

①玄米菜食に徹する。

 

②玄米は一口100回噛む。

私は①のほうは、かなり忠実に実行しました。大腸がんの手術後少なくても3年くらいは。

②のほうは実行できませんでした。生来の短気な性格からか、とてもがまんできなかったからです。しかし末期がんや重篤ながんの患者さんは、これに忠実に従うことをお勧めします。

川竹氏の食事療法は、つぎの言葉に集約されています(『「ガン・治る法則」12カ条』三五館)。

玄米なら「生命のリング」の栄養素をほとんどがそれだけで摂れてしまうので、あとは、副食に野菜をちょっと摂るだけで、もうバランスが取れる。こんなに簡単なことはない。

 

だから私は、肉食べない、魚食べない、卵、牛乳、乳製品、どれも食べません。玄米と野菜だけで十分です。

私の食事療法

私は大腸がんの手術後10年を過ぎましたが、いまだに続けていることは、以下の通りです。

①基本は玄米菜食。これはずっと変わらない(1回に玄米0.3合×2回)。

 

②玄米には、15種類ほどの雑穀(あわ、ひえ、そば、麦など)を混ぜている。

 

③朝食には、生卵・ネギ入納豆をかけている。

 

④醤油漬けニンニクと酢漬けタマネギをいただく(1日1回)。

 

⑤うずらの卵をいただく(1日2個)。

 

⑥魚(あじや鮭や鯖)はほぼ毎日いただく。

 

⑦肉(牛、豚)はなるべく摂らない。3年間は鶏肉も含めて、まったく摂らなかった。

 

⑧お菓子・間食は原則摂らない。

 

⑨以前よく飲んでいた牛乳はやめた。

 

⑩3年ほど前から、1日2食(朝・晩)にしている。

煙草・飲酒は当然論外

煙草は、若いとき3年ほど吸いましたが、25歳の誕生日から今日まで、一吸いもしていません。幸い息子・娘も、”親の変な習慣”を”見て学ぶ”ことをさけられました。喫煙してもその姿を決して見せなかった私の母は賢明でした。

酒類は、もともと飲める体質ではなかったのですが、50代半ばで完全にやめ、それ以来一滴も飲んでいません。顧客と飲む機会の多い経営コンサルタントとしてはだいぶ不便ではありましたが。

末期がんから生還した人の話を聞く

がんを本気で治そうと思ったら、まず川竹さんの本を読み、それを忠実、愚直に実行されることを強くお勧めします。3年間は辛抱していただきたいのです。もちろんその後も、多少制約を緩めるだけに留めた方が賢明です。

そしてできたら「がん患者の会」に入って、末期がんからでも生還できた患者さんの体験談をじかに聞くことをお勧めします。

この体験談の会合に、医療関係者が出席すると、「信じられない」を連発するそうです。西洋医療では、”末期がんは治せない”と信じこんでいるからです。だからかれらはそもそも、末期がんから生還した人に会ったことがないのです。

とにかくがんになったら、西洋医療に殺されないよう、「自分の命は自分で守る」という大原則を徹底するしかありません。まずは身近な食事療法の実践からまいりましょう。